
藤原功次郎トロンボーンリサイタル ~2014 秋 渡墺記念~
実際に聴きに行ったのは、12/1日です。
プログラムは敬称略で
トロンボーン:藤原功次郎
ピアノ:原田恭子
ズィーチンスキー:ウィーン、わが夢のまち
モーツァルト:ウィーン風ソナチネ 第1番 ハ長調 k.439
ベートーヴェン:ピアノソナタ 第8番 ハ短調 「悲愴」 op.13 より第2楽章
菅野祐悟:トロンボーン協奏曲「flower」2014年改訂版
シューレック:トロンボーンとピアノのためのソナタ「大天使ガブリエルの声」
ジョン・ウィリアムズ:Star Wars
坂東祐大:体操(2014年 藤原功次郎 委嘱作品)
藤原功次郎:約束
アッペルモント:トロンボーン協奏曲「カラーズ」
会場は半蔵門にある東京FMホールで、私は初めてでした。
今回のリサイタルは10月に功次郎さんが行ったウィーンでのリサイタルを記念して急遽?企画されたものです。
過去の功次郎さんのリサイタルではバッハを演奏する事が多かったのですが、今回は久しぶりのバッハなしの選曲になりました。
最初は「ウィーン、わが夢のまち」、今回の渡墺記念としては最適な曲ですね。
以前のリサイタルでもアンコール等で演奏された曲でした。
「悲愴」の演奏前に功次郎さんは…
「この曲はお父さんが大好きだった曲です」という紹介と、「乗り越えられない悲しみはない」とのコメントを…
少し涙を浮かべながら心を込めての演奏でした。
2年度ほど前でしょうか、旧東京音楽学校奏楽堂で行われたリサイタルで…
お父さんから最後に買ってもらった楽器を手に、天国にいるお父さんに「祈り」が届けとばかりに泣きながら演奏されていたのを思い出しました。
あの日は、私も数日前に足の指を剥離骨折して杖をつきながら悲愴感(笑)を漂わせて聴きにいったな~
そういえば、功次郎さんのリサイタルを聴くのは何回目だろう?
最初は東京文化会館での落語家とのコラボだったかな~
それから旧東京音楽学校奏楽堂、東京文化会館での1871日の軌跡、オペラシティでのB to C…
他にもあったかな~
「トロンボーン協奏曲「flower」2014年改訂版」チラシを見たときに「flower」も「カラーズ」もあり、どんなリサイタルになるんだろうと思っていました。
これに「オリオン・マシーン」が入っていたら3時間コースですね(笑)
しかし実際に「flower」はNHK大河ドラマ「軍師官兵衛」の劇伴音楽を担当している菅野さんが「軍師官兵衛」をもとに書いた曲で中には官兵衛のメインテーマが流れていました。
名前は「flower」2014年改訂版ですがミレイヒロキさんの絵画からイメージした「flower」とは別物でした。
その菅野さんのコンサートが彼の地元である宇都宮(実際には高根沢)で先週の土曜日にありましたが、残念ながらスケジュールが合わずに行けませんでした。
また菅野さんが書かれた絵画を中心とするART個展も12/6日まで渋谷で行われています。
残念ながら、これにも行けません。(済みません、話が外れました)
後半は軽快な「Star Wars」から始まりました。
その後「体操」というユニークな名前の、これも明るい曲が続きます。
これは功次郎さんが委嘱した曲で、作曲者の坂東氏も会場にいらっしゃっていました。
この後がやられました!
曲は「約束」…
この曲はウィーンのリサイタルのための作曲されたもので「大切な人が幸せになって貰いたいという願い」や「またウィーンに来たいという気持ち」、「自分自身が音楽とともに歩んでいくんだという決意」などを「約束」という言葉で表現したものです。
曲が始まったら、今までに聴きに行った功次郎さんのリサイタルの様々な場面を思い出し…
功次郎さんの後ろには、必ず恭子さんがいて彼を支えるように力強く時には繊細なピアノで後押しをしていたな~
などと思い、ステージを見るとまさにその二人が演奏をしているではありませんか…当たり前ですけど(笑)
また、功次郎さんは自分の音楽に対して悩んでいて、結構落ち込んでいた時期もあった事を思い出したり…
涙なしでは聴けませんでした!
その後は「カラーズ」、さらにアンコールに功次郎さん作曲の「風」と続きます。
やばい、涙が…
何か曲の感想が全然ないと言われそうですが(笑)
確かに功次郎さんのトロンボーンリサイタルを聴きに行ったわけですが、それ以前に「人間としての功次郎さん」に会いに行ったという感じなのかと思います。
終演後は功次郎さんと恭子さんが並んでサイン会を行っていました。
普段なら色々話をしたり、写真を激写(笑)したりするのですが…
昨日は時間も遅かった事もありますが、何か話をすると涙ぐんでしまいそうでヤバイし…
昨日のリサイタルは写真に切り取るには勿体ないもので、心の中に刻んでおきたいという思いから、少しだけ手を振ってアピールし(笑)会場を後にしました。
でも、時間が遅いから早く帰ったと言っても…
帰宅しても興奮が冷めずにこうやってblogを書いているんですけどね(笑)