
マリア・ジョアン・ピリス ピアノ・リサイタル
実際に聴きに行ったのは3/7日です。
プログラムは
シューベルト:4つの即興曲 D.899 op.90
ドビュッシー:ピアノのために
シューベルト:ピアノ・ソナタ 第21番 変ロ長調 D.960
まずは長くなりますが、私とピリスの出会いから(笑)
クラシック音楽が好きな人は自分で吹奏楽などをやられていた方が多いですが、私は小学校4年から中学校1年までクラシック・ギターを習ってはいましたが、吹奏楽はやっていません。
小学校も中学校も分校で、生徒も各学年が100人もいない学校だったので吹奏楽部があってもそれほどメンバーはいなかったと思います。
分校って、どれだけ田舎だと思うでしょうが横浜市なんですよ~
ちょうど卒業する年に独立した学校になりました。
小学校も中学校も1組だったので出席番号の関係で、卒業証書の番号は両方とも1番です!
では、なぜクラシック音楽を聴くようになったかというと…
高校生の頃はプログレッシブ・ロックを良く聴いていました。
「イエス」とか「EL&P」ですね。
その中でEL&Pの「展覧会の絵」を好んで聴いていた時期があり、その時にある人から原曲があることを聞きLPレコードを買いました。
ズービン・メータ&ロサンゼルス・フィルのオーケストラ版とヴラディーミル・アシュケナージのピアノ版のレコードです。
(どちらがA面か覚えていませんが…)
このレコードによって私がクラシック音楽を聴くようになったわけです。
オーケストラだけでなく、「イエス」でキーボードを弾いていたリック・ウェイクマンが好きだったので鍵盤楽器にも興味を持ちました。
その際に、ピリスというピアニストがモーツァルトのソナタを録音するために来日中で、録音そのものは観客なしでの録音だけど一般公開なのか限定公開なのかは忘れましたが、演奏会があるというので多分イイノホールに連れて行ってもらいました。
当時のピリスは多分29歳か30歳、とても力強い演奏だったというイメージが残っています。
これがピリスとの出会いですが、その後大病を患い演奏活動を休止してしまいました。
復帰した時は、実際に聴きに行く機会がとれずにCDでの鑑賞でしたが以前と演奏が変わりました。
何と言って良いのか、深みが増したというか1音1音に心を込めて演奏しているのが伝わってくるような音…
「生きているんだ~」という感じの音… この音はきっとピリスにしか出せないですね。
前書きが長くなりましたが、それ以来のピリスのソロ・リサイタルです。
チケット発売日にLBブロックの最前列を確保しました。
鍵盤&手の動きが見えるし、何よりもピリスって演奏しているときの後姿が美しいんです(笑)
背筋を伸ばして小さな体を左右に伸ばしながら、時には椅子の上を移動しながら演奏していきます。
この日も、体に隠れて左手は見えませんでしたが、右手の動きはバッチリでした。
演奏の内容は、言葉では言い表せないような素晴らしさ…
前述したように専門的に音楽を勉強したわけではないので、言葉をしらないだけかも知れませんが(笑)
時には飛び跳ねるように床を踏み鳴らしながらの演奏…
息をしてはいけないと思わせるほどの美しい弱音…
FBでは休憩中に「泣きそう」とコメントしましたが…
済みません。嘘をついていました。
1曲目から泣いていました(笑)
D.960という内容的にも演奏時間もハードな曲で締めくくったので、アンコール等は期待していませんでした。
でも、ピリスはシューマンの森の情景より「予言の鳥」をアンコールで演奏。
とても今年70歳を迎える人とは思えませんでした。
残念だったのはサントリーホールだった事…
ピアノのソロ・リサイタルには響きすぎてむいていないですね~
弾いていたピアノはYAMAHAのCFXでした。
と言う事で来週は同じプログラムですけど「ヤマハ・ホール」に聴きに行きます。
ピリスは先月はサントリーホールのRAブロックで表情を楽しんで、今回はLBブロックで後姿と指の動きを楽しんで、来週は正面で全体を楽しんできます。
あっ、今日は先ほど出てきたアシュケナージ親子のデュオ・リサイタルを聴きに行ってきます。