
東京ベートーヴェン・カルテット ニューイヤー・コンサート
これも聴きに行ったのは1/19日です。
東京ベートーヴェン・カルテットのメンバーは
1st Vn.江口有香さん
2nd Vn.田村昭博さん
va.中川裕美子さん
vc.奈切敏郎さん
数時間前の日フィル杉並公会堂シリーズも聴きましたが、田村さん、中川さんはフルで乗られていました。
でも先に聴きに行くのを決めたのは、このコンサートなんです。
昔はソロ・リサイタルとオーケストラを聴きに行くのがメインで弦楽四重奏はCDでは聴くものの生では殆ど聴いた事がなかったくらいです。
3~4年前でしょうか2nd Vn.の田村さんから東京文化会館での定期演奏会の事を聞いて聴きに行ったのですが、その時に弦楽四重奏の良さを知ったわけです。
それ以降はソロとかオケにこだわらずに、室内楽を含めた様々な演奏会に足を運ぶようになりました。
東京ベートーヴェン・カルテットの定期演奏会もそれ以降は毎年聴きにいっています。
また東京文化会館での定期演奏会以外に荻窪の名曲喫茶「ミニヨン」で月に1回くらいサロン・コンサートを開催しています。
言ってみればこの「ミニヨン」が東京ベートーヴェン・カルテットの聖地という事ですね。
3日ほど前に来た時は普通の名曲喫茶でしたが、サロン・コンサート時には囲いなどが片づけられて演奏場所が作られていました。
一度は聴きに行ってみたいと思っていましたが、中々そのきっかけが見つかりません。
もう発表があったので良いと思いますが…
昨年の12月に、今回のニューイヤーコンサートで江口さんと田村さんは東京ベートーヴェン・カルテットでの演奏は最後だという事を知ました。
特に江口さんは現在は日フィルのソロ・コンサートミストレスですが3月末?で退団され海外に行かれます。
(あれっ、これはまだ言ってはいけないのかな? でも、昨日発表してたし…)
身近でお二人の演奏を聴ける機会は今後は少なくなると思ったので絶対に聴きに行くと決めたわけです。
昨日はお仲間の太田さんも客席で聴いていました。
コンサートが始まる前には、産休中の大貫さんの元気な姿も見られました。
コンサートは聴かずに帰られましたが3月に演奏に復帰されるそうです。
司会進行と解説は原田ゆう子さんで始まりました。
何と江口さんは着物姿で登場です。
最初はモーツァルト:弦楽四重奏曲 第8番 ヘ長調 K.168
普段は普通の喫茶店なのでステージはありません。
私は一番前の真ん中の折り畳み椅子(笑)に座って聴いていましたが、手を伸ばせば届きそうな距離で演奏をしています。
普段より臨場感が凄かった!
しかし、着物のまま演奏する江口さん…
演奏しづらくないのかな~
次は弦楽四重奏のための4つの日本民謡
八木節/南部牛追い唄/おてもやん/会津磐梯山
これもかなりの迫力でした。
おてもやんはピッチカートだけでの演奏です。
さて、ここで前半が終了。
普通は15分の休憩とか、20分の休憩という案内がありますが…
「さあ、みんなで飲みましょう」というご案内が…
日本酒の一升瓶が2本とワインなどが出てきました。
さらに、演奏者も含めて酒盛りが続きます(笑)
田村さんに聞くと、ニューイヤーコンサートの時だけは演奏者も飲んで良い事になっているそうです。
中には、後半はワルツだから「飲んだ方が調子が良い」と言われてかなり飲まれている方も…(誰だかは内緒です)
お酒がなくなったので休憩時間が終了となりました。
後半はウインナワルツ・ポルカ集
宮廷舞踏会から始まり、新ピチカートポルカ、ウィーン情緒、ウィーンの森の物語、美しく青きドナウなどアンコール最後のアンネンポルカまで10曲くらい演奏しました。
いやー、ちょっと頬を赤く染めて演奏するメンバーの皆さん…
音楽に酔っていました。いや、お酒に酔っていたのかも知れません(笑)
解説者も2曲連続で演奏すると言っているのに、1曲目が終わるとその次の曲を解説し始めるなど可笑しすぎます。
オペラッタなどは江口さんの「ハイ」の掛け声でみんなで唄わされました(笑)
でも、流石に皆さんはプロです。
譜めくりにもたついて慌てたり、ちょっと違う音を出してみたりは全然ありませんでした(という事にしておきます)
1曲終わるごとにメンバー間で交わされた笑いは…
きっと「飲んでも、ちゃんと弾けるね」という笑いだったのかも。
賛否両論はあるとは思いますが、演奏者も聴いている我々も一体になってとても楽しい一夜でした。
江口さん、田村さん、お疲れ様でした。