
日フィル 山田和樹コンチェルト・シリーズ Vol.1
昨日は書けなかった演奏会の内容です。
プログラムは
指揮者:山田和樹(正指揮者)
ピアノ:小山実稚恵
コンミス:江口さん
ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
ラヴェル:左手のためのピアノ協奏曲 ニ長調
サン=サーンス:交響詩「死の舞踏」
ラフマニノフ:パガニーニの主題による狂詩曲
まずは、山田和樹氏が9月より日フィルの正指揮者に就任されました。
言ってみれば、山田和樹正指揮者の就任披露演奏会という事でしょうか。
彼は、協奏曲が好きらしく今回のVol.1を手始めにシリーズ化されるようです。
第1回目のソリストは小山さん。
どういう縁か小山さんの演奏を聴く機会が多く(多いと言っても年に4〜5回くらいですが…)
良く思い起こしてみると演奏中の正面での表情は見た事がありませんでした。
私の席の好みは、サントリーホールで言えばLCブロックです。
定期会員席は当然LCブロックですが、定期以外の演奏会でもLC、もし空きが無ければ2階正面席で主に聴いています。
今回は、小山さんの正面からの表情を見てみようと思い、緻密な計算のを行い席を確保しました(笑)
席はRBブロック1列目12番という席です。
ピアノの場合は、大屋根と支え棒とで三角形が出来ますがその三角形の真ん中で見ようと…
もう一つ席の好みは、少しでも楽に聴けるように左右のどちらかは人が座らない席…
通路か壁という事になります。
今回選択した席も13番の席であれば、左側が通路になるのでより好みの席になりますが、13番だと支え棒が邪魔をするだろうと思いあえて12番を選択しました。
結果は見事に予想通り、小山さんの表情を三角形の中心で見られました。
演奏後などでは、非常ににこやかではにかんだ表情が多い小山さんですが、演奏中の真剣な表情や感情を込めた表情も素敵でした。
この席にしたおかげで顔見知りの団員さんと話ができたり、いつもははっきり見られない団員さんの演奏中の姿を見られてラッキーでした。
でも、やはり音のバランスと言う事であれば何時もの席の方が好みに感じられました。
ただし、ピアノに限って言えば今回の席の方が素直な音に聴こえました。
最初はラヴェルのPコン。
オケの規模は小さいけど陽気で楽しい曲です。
2楽章のピアノソロも美しくて良かった。
同じくラヴェルの左手のためのピアノ協奏曲は生では初めて聴きました。
オケの編成は大規模になり低音部から始まる重厚な曲…
席の関係であまり低音部は迫力の有る音が聴けませんでしたが、これは仕方のない事…
ただし、コントラファゴットは良く聴こえました。
本当に左手だけで弾いているのかと思うほど技巧的な演奏…
思わず、小山さんがズルをしていないか右手の腕の動きを見てしまいました。
これが、ユリアンナだったらずっとグーを出しているだろうし、ファジル・サイやポゴレリッチだったら右手で指揮をしているんでしょうね(笑)
これは音のバランスの良い席でもう一度聴いてみたい曲でした。
「死の舞踏」、短い曲ですが江口さんのVnソロも良かったです。
とても死神が弾いているとは思えませんでした(笑)
ラフマニノフは小山さんの得意の曲ですから安心して聴けました。
終盤に近づき、ここでホールに異変が…
何処かで蝉が鳴いています(笑)
これは、アンコール曲の演奏開始まで続きました。
マエストロが「蝉が鳴く時期でもないのに」という突っ込みを…
実は補聴器が出す音だったようです。
今回は笑い話的に済ませられましたが、客席のマナーは守りたいですね。
アンコールはパガニーニの主題による狂詩曲の第17、18変奏でした。
Pコンでもアンコールはソロの曲を弾く事が多いですが、アンコールまでコンチェルトを意識したんでしょう。