
第641回 日フィル東京定期演奏会
プログラムは
指揮者:小林研一郎(桂冠指揮者)
コンマス:木野さん
シューベルト:交響曲 第7番 ロ短調 D.759「未完成」
ブルックナー:交響曲 第9番 ニ短調
今日は小林氏のデビュー40周年記念演奏会でもありました。
1階席入り口には日本フィルから花が…
あっ、写真撮ってくるの忘れました。
曲は偶然とは思えない両作曲家の「未完成」作品…
これは小林氏は40年経つけど、「私はまだ未完成です」との自己主張なのか?
最初に今日の演奏会でマエストロにも団員さんにも普通の観客にも不幸な出来事があった事を書いておきます。
ブル9を演奏しようとマエストロが身構えても、どこからか話し声が聞こえます。
マエストロも一旦構えをといて、再度仕切り直し…
折角集中出来ていたのが台無しです。
それだけではありません、場内からは物を落とす音、常に咳をする音、時計の時刻を示す電子音、携帯のアラーム音などが何回か聴こえて来ました。
咳とかアラームなどはP席の前方かLA辺りからです。
これでは演奏する方も聴く方も集中出来ないですよね〜
シューベルトは比較的ゆっくりした入りでした。
全体的には良い演奏だったと思いますが、少し木管が弱かったかな〜
でも、気にならない程度ですし、ロマンが感じられました。
それより、先月のラザレフや佐渡裕であれだけ完成度の高い演奏が出来ていたのに、それと比較すると少し集中力が欠けていたのが残念。
まぁ、周りの雑音で集中なんか出来なかった可能性もありますが。
ブル9を聴くたびに思う事は、この曲が未完成ではなく最後まで書かれていたらどんな曲になっていたんだろうと言う事…
普通は3楽章までしか演奏されませんが、4楽章も途中までで良いから聴いてみたい。
驚いたのは人生初のブル9なのに暗譜だった事。
それもそのはず、結構自由な棒だった気がします。
きっとブルオタに言わせると、これはブルックナーじゃないと言うかも…
奥行きのある演奏でした。
オット氏、丸山氏、功次郎さんを中心に金管はとても良かったと思います。
弦は少し残念だった部分がありました。
多分マエストロが引っ張りすぎだと思うんですけど微妙にアンサンブルが崩れていた部分がありました。
特に弱恩時…
でも良い所も沢山ありました。
前にも書いたと思うんですけど、演奏会は一期一会の出会いと同じで二度と同じものはありません。
納得のいかなかった部分を批判するよりも、良かった所を評価する。
そしてそれらを全て受け入れる。
生身の団員さんが演奏し、音楽に対する好みや知識が異なる人が聴いているんだから、色々な感想が出てくるのは当たり前ですよね〜
これが誰でも同じ感想だったら、気持ち悪いですよ。
これが生で聴く演奏会の醍醐味ですよね〜
それが嫌なら名演と言われるCDを聴いていれば良いんだし。
だから、私はどんな演奏会に行っても幸せな気分になれます。
今日も満足でした。